火災報知器が2時間鳴りっぱなし

本当のような嘘のような非日常的な話。

日付が変わり寝ようと目を閉じた。するとすぐに遠くからアラーム音のようなものが聞こえた。隣の人のアラーム音大きいなぁと思い普段は声も何も響かないのに疑問に思っていスルーし寝続けようとしたが、長い。アラーム音にしちゃあ大きいことに気付き、ベッドから出て玄関の方へ向かうと廊下から鳴っているようだった。

ドアを開けると火災報知器が鳴り響いていた。

火事か…と冷静に思いつつ同じ階の人が玄関から出てくるのを待っていたが誰も出てくる気配ないので、119へ電話をした。人生初の119。1コールもしないうちにでた流石か。火災報知器は誤作動多いらしく、以前カラオケ店でも火災報知器が鳴り、避難した経験があるので冷静だった。カラオケ店で火災報知器なると気分よく歌っているのに画面がシャットダウンされるの、豆知識ね。

スマートフォンでかけるとこういう風にデータが送られるそうでハイテク機能。ただ設定をしていないようだったので位置情報が載せられていなかった。何かあるかもしれないから110や119をした際には位置情報がいくように設定した。※ドコモ

かけたことないうえに火事か誤作動かもわからないので曖昧な感じだったけど察してくれた。

私「夜分遅くにすみません、火災報知器なっているのですが…」

119「鳴ってますね!!!聞こえてます!!!煙あがってますか?もしくは煙いですか」

 

「(テンション高っ)煙はないですが…言われると

煙いような気がしてきました(笑)」

 

「そうですか、たぶん誤作動だと思いますが今から向かうので住所教えてください!!!」

「住所~です。外に出てたほうがいいですか?」

「いえ、家の中にいて結構ですよ。今向かってますのお待ちくださいね」

「(鳴ってるのに家の中にいていいの?!)

わかりました~お願いします。」

と、こんな風にドアを開けて緩い会話をしてる最中に隣人がドアを開け外を確認していたのか私と目が合うとこちらへ向かい(逃げる方とは逆)部屋へ入ってきた。ずっと「なんですかこれぇぇええええ!泣」と叫んでいた。火災報知器が誤作動したみたいです、多分。って言ったのに怖いんで部屋に入ってもいいですかって。もう踏み込んでるやん。一人暮らし初の来客が隣人です、えぇ名前?知らんがな。だいたい女性が住んでいたことも知らなかった、同じ階の人と初対面。

隣人曰く、レンジをかけ始めたら火災報知器が鳴ったので自分のせいではないかと思っていたらしい、可愛いかよ。そんなこんなで彼氏に電話していたのかあ、もう大丈夫。隣の人の部屋に避難してるからと言っていた。

彼氏の声は電話から筒抜けで笑っていた。

電話彼「え、仲良かったの?」

隣人「ううん、今初めて会ったけどドア開けたら外にいたからつい…(笑)」

私も電話越しの彼も爆笑。「そうじゃ、大丈夫だね」で電話終、優しいかよ。そんなこんなでサイレンとともに消防士と警察の方が3~4人ずつきていた。私たちは部屋にいるからベランダから下を確認するとマンションの住民と隣のマンションの住民が外へ避難していた。それをみると途端に不安が募り、私たちも外へ避難することにした。

外へ出ると警察の方が通報した人へ事情聴取をしていた。私の他にもう一人だけ通報していたらしい。こんなに住民がいるのに通報した人はたった2人なのか…他人任せなのか誤作動だと知っていたのか不思議だった。

住所、年齢、何時何分だったかなど聞かれドラマのようだとちょっとワクワクしてしまった…不謹慎だけどね。それからが長かった。誤作動だと確認は出来たらしいが火災報知を止めるスイッチが管理人室の中にあると。しかし、深夜なので管理会社へは連絡つかない上に大家にも連絡がつかない状態で止められなかった。管理人室こじ開ければいいじゃんと思ったけどそういうわけにはいかないそうで…警察も消防士さんもいるのにね。

消防士さんが「誤作動なので部屋に戻っていただいても構いません」と言ってくれたので部屋に戻り眠りにつこうとしても未だに火災報知器が鳴り響いているのでなかなか眠れない。

これが2時間続いた。完全に寝不足だった。

周りの家も大変な迷惑をかけているのにお詫びお知らせもなにもなかった。管理会社選びは真剣にしたほうがいいね。でも、マンションは誤作動が多いらしく数日後、別のマンションで早朝に鳴り響いていたのには笑った。